やらなければならないことをわかっていながら「やりたいことが多すぎる」という理由で行動に移せないことがあります。
あなたが「やりたいことが多すぎる」と感じていることに深く共感します。それはあなたが情熱的で、さまざまなことに興味があるからです。
しかし、その感情は時に行動を妨げ、ストレスを感じさせることもあるでしょう。
はじめに:現状の認識
「やりたいことが多すぎる」という感情は、情報過多や選択肢の多さによるストレス、目標設定や優先順位付けの困難さ、時間管理や計画作りのスキル不足など、さまざまな要因から生じることがあります。
まずは現状を正確に理解し、その感情の原因を探ることが大切です。「やりたいことが多すぎる」という感情が出ている理由は何でしょうか。
「やりたいことが多すぎる」という感情として考えられるのは、①情報過多や選択肢の多さによるストレス、②目標設定や優先順位付けの困難さ、③時間管理や計画作りのスキル不足という状況です。
これらの事例は、”やりたいことが多すぎる”という感情の一部を表しており、それぞれに対する具体的な対策も考えることが重要です。
それぞれの要因と解決策について、具体的な事例を用いて説明します。
情報過多や選択肢の多さによるストレスの解決策
例えば、SNSやウェブサイト、書籍などから、あなたが興味を持つさまざまなトピックについて情報を入手できる現代社会。新たな趣味や学びたい知識、キャリアアップに役立つスキルなど、選択肢は無数に広がっています。しかし、一方で、これら全てに時間を割くことは不可能で、どれを選ぶべきか決められずにストレスを感じることもあります。たとえば、プログラミング、外国語学習、ヨガ、写真撮影、料理など、やりたいことが多すぎてどれから始めればいいのかわからない、といった状況です。
この場合の対策は、まず自分の本当に重視する価値観や長期的な目標を明確にし、それに基づいて選択を絞り込むことが有効です。例えば、自己成長と健康を重視するなら、学習と運動を優先するといった具体的な選択をすることができます。
目標設定や優先順位付けの困難さへの対応
例えば、あなたが新たに会社を立ち上げようと考えているとします。しかし、どの業界でビジネスを始めるべきか、どのような商品やサービスを提供するべきか、どのようなビジネスモデルを採用するべきかなど、選択肢が多すぎて決められない状況。優先順位を決めるためには、それぞれの選択肢が自分の目標や価値観とどのように一致するかを明確にする必要があります。しかし、これが難しく、目標設定や優先順位付けに苦戦しているとします。
この場合の対策としては、SMART原則(具体的(Specific)、測定可能(Measurable)、達成可能(Achievable)、関連性がある(Relevant)、時間制限がある(Time-bound))を用いて明確で達成可能な目標を設定することが重要です。
また、自分の価値観や長期的なビジョンに基づいて優先順位を付け、一つ一つのタスクがその目標にどの程度寄与するかを評価することも有効です。
時間管理や計画作りのスキル不足への対策
例えば、学生が試験勉強と部活動、アルバイト、友人との付き合い、家族との時間など、多くのタスクや活動を並行して行う必要がある状況。しかし、時間を効率的に管理し、それぞれのタスクに適切な時間を割く計画を立てる能力が不足しているため、どれも中途半端になってしまい、全てをうまくこなすことができない。どこから手をつければよいかわからない、という状況です。
この場合は、タイムボクシングやパモドーロテクニックなどの時間管理法を用いると良いでしょう。
タイムボクシング
タイムボクシングは、時間管理の手法の一つで、特定のタスクに割り当てる時間を事前に決めて「時間のボックス」を作り、その時間内でタスクを完了させるという方法です。自分の時間を有効に管理し、生産性を向上させるために役立つ手法とされています。
得られる効果
集中力の向上
特定のタスクに一定時間集中することで、無駄な時間を減らし、効率的に作業ができます。
達成感
設定した時間内でタスクを完了することで、達成感を得られ、自己効力感を高めることができます。
時間の見える化
自分が何にどれだけの時間を使っているのかを具体的に把握でき、時間の無駄遣いを防ぐことができます。
具体的な進め方
タスクのリストアップ
まず、行うべきタスクをすべてリストアップします。
タスクの優先順位付け
タスクに優先順位を付けます。重要度や緊急度を考慮し、どのタスクから取り組むべきかを決定します。
タイムボックスの設定
各タスクにどれだけの時間を割り当てるかを決定します。例えば、一つのタスクに30分、または1時間など、自分が集中できる時間を設定します。
作業開始
設定した時間内でタスクに取り組みます。時間が経過したら、そのタスクを一旦終え、次のタスクに移ります。タスクが完了していなくても、一度は次のタスクに移ります。その後、未完了のタスクに対して再度タイムボックスを設定します。
休憩
タスクを一つ終えるごとに、短い休憩を入れると良いでしょう。これにより、集中力を保つことができます。
タイムボクシングは、時間管理と自己管理の手法です。自分自身の働き方を見直し、自分にとって最適な作業スタイルを見つけるための一つのツールと考えると良いでしょう。
また、全体の計画を立て、それに従って行動することで、どのタスクから手をつけるべきかが明確になり、時間を有効に活用することが可能になります。
パモドーロテクニック
パモドーロテクニックは、時間管理の手法の一つで、1980年代にフランチェスコ・シリロによって開発されました。この名称は、シリロがタイマーに使ったトマト(”pomodoro”はイタリア語でトマトを意味します)のキッチンタイマーから取られています。
このテクニックは、時間を25分の作業時間と5分の休憩時間に区切るというものです。これを一つの「パモドーロ」と呼びます。4つのパモドーロ(つまり、2時間)を終えると、15~30分の長い休憩を取ります。
得られる効果
集中力の向上
25分という限られた時間内で作業を行うため、集中力が向上します。
休憩によるリフレッシュ
短い休憩が頻繁に入るため、疲労を蓄積させずに作業を続けることができます。
達成感
1つのパモドーロを終えるたびに、達成感を得ることができます。
具体的な進め方
タスクの選択
作業するタスクを選びます。
タイマーの設定
25分のタイマーを設定します。
作業開始
タイマーが鳴るまで、選択したタスクに集中して取り組みます。
短い休憩
タイマーが鳴ったら、5分間の休憩を取ります。この間に軽いストレッチや水分補給などを行うと良いです。
再度作業
休憩後、再度25分のタイマーを設定し、タスクに取り組みます。
長い休憩
4つのパモドーロを終えたら、15~30分の長い休憩を取ります。
パモドーロテクニックは、タスクに集中するため、また作業を一定のリズムで進めるための有効な手法です。しかし、全ての作業が25分の間隔で適切に行えるわけではないため、自分の作業スタイルやタスクの性質に応じて、適宜調整することも大切です。
最後に(もっとも重要なこと)
ここまで、「やりたいことが多すぎる」という状況を解決するためにの手段として、目標設定と時間管理について説明してきました。
そして最も重要なのは、計画を立てたらすぐに行動に移すことです。
完璧を求めるのではなく、小さな一歩から始めてみてください。あなたがやりたいことに向かって一歩ずつ進むことで、自信と動機付けが高まります。
あなたが「やりたいことが多すぎる」という感情を乗り越え、具体的な行動につなげていくことを心から願っています。いつでも一歩を踏み出す勇気を持つことが大切です。あなたならきっとできます。